一般的に離婚すると「バツイチになる」とよく言いますが、バツイチになる理由はカップルに
よって違うでしょう。
バツイチになることに納得できたとしても、気になるのがバツイチになった後の生活がどう変わるのかということ。
子供がいればさらに不安に感じている人は多いと思いますが、日本では行政によるサポート体制がしっかりしていて安心です。
また、バツイチの人でも新しい出会いを見つける場所はあります。
ここでは、バツイチになった後の生活を安心して送るための情報をご紹介します。
1、そもそもバツイチとは?
バツイチという言葉をよく耳にしますが、一度でも離婚を経験したことのある人の俗称です。
離婚を2回経験した人はバツニ、3回経験した人はバツサンとも言いますが、1回以上離婚を経験した人をまとめてバツイチというのが一般的です。
戸籍謄本には配偶者について記載する欄があり、結婚すると配偶者の氏名を記載するようになっています。
離婚すると除籍という手続きを行いますが、その際に配偶者の氏名に×(バツ)を書いていたため、離婚した人をバツイチと呼ぶようになったようです。
ただし、現在では戸籍謄本はコンピューター管理になっていて、離婚した配偶者を×で消すようになっていません。身分事項欄に「離婚」「除籍」と記載されるだけです。
バツイチという俗称が広く浸透したのは、1992年に明石家さんまが大竹しのぶと離婚した際の記者会見で使ったことがきっかけです。当時の流行語になりました。
2、バツイチってどれくらいいる?
(1)日本の離婚者数、離婚率
2015年の時点での日本の婚姻件数は635万件、離婚件数は226万件、離婚率は人口1000人あたり1.81%となっています。
現在では「夫婦3組に1組が離婚している」というデータがあります。
ただ日本の離婚者数、離婚率は10年前と比較すると低下してきています。
(2)ちなみに世界では?
日本では「夫婦3組に1組が離婚」という現状がありますが、世界ではどうなのでしょうか。
2014年の統計データによると、人口1000人あたりの年間離婚件数から計算した離婚率のランキングでは世界一離婚率が高いのはロシアでした。男性がお酒を飲み過ぎることが離婚原因のほとんどを占めています。
同じ先進国である米国、イギリス、カナダが軒並み20%台なので、日本は世界では離婚率の高い国ではないのです。日本の離婚率は平均的と言っていいでしょう。
3、バツイチって世間からどう見られている?
以前はバツイチに対して世間ではあまり良いイメージがなかったのは事実です。これは男女を問わず、「離婚経験者=失敗した人」というイメージを持たれていました。
ところが、現在は離婚件数が増えたこともあり、以前とは状況は変わってきました。世間の人はバツイチであることをそれほど気にしなくなりました。「離婚経験があるんだ」くらいに受け止める人が多くなったのです。
ただ離婚をしたという事実よりも、離婚した原因を気にすることはあるかもしれません。また「離婚原因がどちらにあったのか」なども多少気にする人はいるようです。
古い世代では気にする人がいますが、世代交代が進んでいくにつれバツイチについてとやかく言う人も少なくなってきています。特に都会で暮らしていれば、バツイチについて触れる人はほとんどいなくて、まったく気にならないでしょう。
4、バツイチでもモテる?
バツイチの人は離婚歴があることに負い目を感じて、男女を問わず自分はモテないと思い込んでいる人もいるようです。
ところが、実際にバツイチがモテないなどということはありません。
意外に思われるかもしれませんが、バツイチはモテるという話をよく聞きます。これは単なる噂とか都市伝説のようなものではなく、実際にバツイチの人は男女を問わずモテます。
理由はいろいろあります。まず、「失敗しないために努力をしてくれることが期待できる」ということがあります。その他には、「結婚に対して変な幻想を抱かず現実的」「人生経験が豊富である」「落ち着いていて包容力がある」などの理由があります。相手がバツイチなら落ち着いた関係を構築できると思う人が多いようです。
バツイチだからモテないということはなく、むしろモテるのですから自信を持って異性との交流を深めましょう。
5、バツイチでも幸せになれる?
(1)バツイチの再婚率
厚生労働省の平成25年の統計によると、バツイチの女性よりもバツイチの男性の方が再婚率が高いようです。男性の再婚率は約7割、女性の再婚率は45.7%とほぼ半分です。
このデータから、離婚する人は多いが再婚する人も多いということがわかるかと思います。バツイチ子持ちの女性でも再婚される方はかなりいるようです。
(2)元の鞘に収まるケース
離婚することに抵抗を感じる意識がなくなってきたため、気軽に離婚する人が増えました。
ところが、まれに元の鞘に収まるケース、つまり復縁する場合もあります。ここでは、復縁ができたケースを紹介します。
①離婚を決意した後に迷いがあった場合
一度離婚した後で復縁したケースでは、離婚を決意した後でまだ迷いがあったというのがほとんどです。
離婚を決意した際の断ち切れない思いが、離婚後に後悔や寂しさとなって出てきたというパターンです。
②夫婦の間に子供がいた場合
「子は鎹(かすがい)」ということわざがあり、夫婦の間に子供がいると離婚しにくくなるものです。たとえ離婚しても、夫婦の間に子供がいると復縁する可能性は高くなります。
離婚後に子供と面会することがありますが、定期的に会っていると子供の存在を通じて夫婦であるかのような錯覚に陥ってしまうのです。
子供との面会を繰り返していくと「もう一度子供の親としてやり直したい」と思うようになり復縁するというパターンがよくあります。子供が「お父さん、お母さんと一緒に住みたい」という希望を持つと、さらに復縁の可能性は高くなるようです。
③人柄や性格に問題がない場合
離婚の原因がパートナーの人柄や性格でなければ、復縁する可能性は高くなります。
例えば、家庭内暴力(DV)、モラルハラスメント、浪費癖、子供への暴力、マザコンということが離婚原因の場合、復縁するのは難しいでしょう。生活のすれ違い、子供ができないなどが離婚原因であって、パートナーの人柄や性格に問題がなければ復縁するケースはあります。
④男性が浮気をしていた場合
男性の浮気が原因で離婚をした場合は、復縁するケースがあります。女性の場合、若い頃は許せなかった男性の浮気でも、年月が経過すると気にならなくなるようです。
ただ女性の浮気が原因の場合は、復縁するケースはないと言われています。
⑤気軽に連絡がとれる関係が継続していた場合
離婚した後でも気軽に連絡を取り合える関係が続いていると、復縁するケースがあります。本当に相手のことが嫌いで顔も見たくないというのであれば、離婚した後に連絡を取ることはまずありません。
離婚後も連絡を取り合っている関係が継続していれば、何かのきっかけで復縁することがあるようです。
⑥パートナーの生活が不安定だった場合
離婚後の生活が不安定になると、かつてのパートナーとの生活を思い出してしまうものです。自分のことを理解していてくれたパートナー、幸せだった家庭のことを思い浮かべて、かつてのパートナーと話すことにって復縁するパターンがあります。
⑦離婚する時に、パートナーから金銭の要求や誹謗中傷がなかった場合
結婚生活への不満が高まって離婚する場合、パートナーに金銭を要求したり誹謗中傷したりすることがあります。
そのようなことが一切なく離婚したのであれば、復縁するケースがあります。
⑧パートナーの家族との関係が良好である場合
日本では結婚というのは家と家との付き合いとも言われていて、結婚後にパートナーの親兄弟と付き合うことはよくあります。
パートナーの親兄弟と良好な関係を継続していると、離婚後もパートナーとの関係修復のために応援してくれ復縁できるケースがあります。
(3)バツイチの出会いの場
バツイチになってから新しい出会いが欲しいと思っても、出会いの場がないと感じている人が多いのではないでしょうか。バツイチでも彼氏や彼女がほしいと思うのは自然なことです。
最近では、女性の方でもバツイチ女だからと引け目を感じることなく、積極的に出会いを求める方もたくさんいます。
ここではバツイチの方の出会いの場を紹介します。
①職場
まず職場が一番の出会いの場です。仕事をしていると毎日のように顔を合わせますし、相手のこともわかっているので安心できます。相手がどんな人かわかっていれば交際を始めるのに不安はありません。
②友達からの紹介
次におすすめなのは、友達からの紹介です。自分の友達を通じて知り合えば、どんな人だろうと不安に感じることは少ないでしょう。
恋人になったり結婚したりするところまで発展するかは別にして、友達の輪を広げると思わぬ出会いがあったりするものです。
③社会人サークル
スポーツなどの社会人サークルも出会いの場としておすすめです。趣味が同じだと話も合うし、相性が良いカップルが誕生しやすいのです。
④婚活パーティー・お見合いパーティー・合コン
新しい出会いを求める場としては、婚活パーティー・お見合いパーティー・合コンなどが定番でおすすめです。
⑤インターネット交流サイト(SNS・婚活サイト)
最近では、インターネット上の出会いの場を活用する人が急増しています。SNS・婚活サイトで知り合って結婚する人も珍しくなくなりました。
⑥結婚相談所
どうしても結婚する相手を探したいのなら、結婚相談所が確実でしょう。バツイチでも結婚式をもう一度挙げたいと思う方には最短の道です。
バツイチの人におすすめの結婚相談所は、再婚専門の「PrimeMariage(プリム・マリアージュ)」です。3万組以上のカップルを誕生させた実績があります。
6、バツイチ子持ちのシングルマザーの方必見!安定した生活を送るために知っておきたいこと
(1)ひとり親の支援制度
子供がいてバツイチになってから直面する問題が、経済的に安定した生活を送れるかということです。ここでは、バツイチ子持ちのシングルマザーが安定した生活をしていくのをサポートする「ひとり親の支援制度」を紹介します。
①児童扶養手当
親が一人である母子家庭・父子家庭を対象とした国の制度で、手当は地方自治体から支給されます。子供が0歳~18歳になった最初の3月31日までが支給される期間です。ただし、障害のある児童に限り20歳未満となっています。
支給額は全部支給の場合は月額42330円、一部支給の場合は所得に応じて月額9990円~42320円までの間となっています。
支給額
児童扶養手当 全部支給 月額42330円
一部支給 月額9990円~42320円(所得に応じる)
②児童手当
以前は子ども手当という名称でした。
児童扶養手当のように親が一人である母子家庭・父子家庭が対象ではなく、手当の支給対象となる子供のいるすべての家庭を対象とした国の制度です。
日本国内在住の0歳~中学校卒業までの子供が支給対象です。扶養家族等の数により所得制限があり、支給金額が変動してきます。
支給額は、0歳~3歳未満の場合、1人あたり一律月額15000円。3歳~小学校修了前までは月額10000円、中学生は一律月額10000円となっています。所得制限にかかる場合は特別支給として5000円です。
支給額
児童手当 0歳~3歳未満 1人あたり一律月額15000円
3歳~小学校修了前まで 1人あたり一律月額10000円
中学生 1人あたり一律月額10000円
所得制限にかかる場合 特別支給として5000円
③児童福祉手当
地方自治体が独自に行っている親が一人である母子家庭・父子家庭の支援制度です。
④障害児福祉手当
心身に重度の障害があり、日常生活において介護が必要な20歳未満の児童を対象とした制度です。支給額は14600円で、年間4回支給されます。申請は自治体で行うことになっています。
支給額
障害児福祉手当 14600円(年間4回)
・特別児童扶養手当
心身に重度の障害がある20歳未満の子どもを家庭で育てている親を対象とした制度です。
支給額は1級障害者が51,500円、2級障害者が34,300円で、年間4回支給されます。申請は自治体で行うことになっています。
支給額
特別児童扶養手当 1級障害者 51,500円(年間4回)
2級障害者 34,300円(年間4回)
以上の他にもひとり親の支援制度はありますので、最寄の自治体などの窓口で相談されることをおすすめします。
(2)シングルマザーの就職状況
シングルマザーの就職事情は厳しいです。シングルマザーが仕事をする際には、子供が小さければ保育施設へ預ける必要があります。
ところが、預かってくれる時間は夜の7時までというところがほとんどで、残業はしにくいのが現状です。
また、子供が小さければ具合が悪くなると、すぐに病院へ連れて行かなくてはなりません。雇う側としては、確実な労働力として期待できない面があるので、正社員としての雇用は期待できない状況です。
ただ生活していかなくてはならないので、シングルマザーの就業率は8割を超えています。雇用形態は約半数がパート・アルバイト等で、約4割が正規の社員・従業員となっています。
離婚前から正社員として働いていた人なら問題ないでしょうが、離婚前は専業主婦でバツイチや死別が原因でなった方などが就業するのはつらい状況です。
(3)シングルマザーが持っていると役立つ資格
シングルマザーが持っていると役立つ資格としては、次の条件を充たしていることが必須です。
・収入が良い
・将来が有望である
・たくさんの求人がある
・自分のライフスタイルに合わせられる
以上の条件を充たしている資格としては、「介護福祉士」「医療事務資格」「ホームヘルパー資格」などがあります。また、国家資格で取得に時間はかかりますが、収入の高さと安定度が抜群な資格として看護師資格があります。
まとめ
いかがでしょうか。離婚する前に知っておくべき5つのことを紹介させていただきました。
バツイチになると生活はどう変わるかがご理解いただけましたでしょうか。バツイチになることへの不安が少しでも解消されて、お役に立てれば幸いです。